3月11日に寄せて
「一杯のお茶」
文:GANESH /写真:SorAsha
ガネッシュは宮城県仙台市に本社をおいています。
2011年3月11日は、とりわけ寒い夜でした。
大きな余震が続き、電気もガスも水道も通らず、災害の全体像が見えない中、真っ暗で不安な夜を過ごしました。
ガネッシュ本社にはカセットコンロと少々の水を備蓄していましたので、こわばる体とかじかむ手でなんとか紅茶を淹れ、寄り集まった人たちと分け合いました。
たった一杯ずつのお茶でしたが、あの日あの一杯から、わたしたちの中で「分け合うこと」がより自然になり、そしてその意味をよくわかった気が致します。
あれから9年。
今度は世界全体が先の見えない不安と得体の知れない恐怖に押し潰されようとしています。
いま、「誰か」ではなく「あなた」にお願いしたいことがあります。
「さっ、お茶にしよう!」と声をあげてください。
お家の方だけでなく、周囲の方に「一杯のお茶」を振る舞ってさしあげましょう。
その一杯はきっとあの日のように、あなたの周りみんなの不安を和らげてくれるに違いありません。
私たちは一杯のお茶の力を信じ、そして実感しています。
みなさまの今日に「ホッと一杯のお茶」が届きますように。