2020年新茶をとりまく状況について
文:GANESH /写真:SorAsha
1. 世界的な感染症拡大と紅茶の輸入・今後の販売状況について
未曾有の感染症拡大に世界中が翻弄される中、新茶の紅茶の産地であるインド、ダージリン地方・アッサム地方にも大きな影響が出ております。
春茶の摘み採り時期に当たる3月・4月はインド全土で完全なロックダウン(外出禁止令)が敢行され、全国民が一切の移動を禁じられました。
食料の買出しおよび止むを得ない通院以外のすべての外出は一切禁止され、各州の境は文字通り封鎖されて、州間移動のみならず町をまたいでの移動さえできなくなったため、ほぼ全ての茶園で春茶の摘み採りが行われませんでした。
物流も全てストップし、徹底したロックダウンが行われました。
夏茶摘み取り時期である5月にも、その状況は変わりませんでした。
6月に入り、インド国内外の経済的圧力から段階的にロックダウンは解除されたものの、現地ではいまだ混乱が続いています。
5月中旬には紅茶庁があるコルカタにサイクロンが直撃し、甚大な被害をもたらしました。コルカタでは未だ一部の社会機能が復旧していません。
サイクロン襲来前にはオークション再開に向けた動きもありましたが、このサイクロンの影響もあって、未だ新茶の紅茶レベルの紅茶のオークションは開催の目処さえついておりません。
現在の状況から考えて、インドからの新茶の入荷はしばらく見込めません。
新茶の輸入は早くて2020年11月摘み取りの秋茶、混乱が長引いた場合には来春の春茶まで待たなければならないでしょう。
全く偶然に、そして幸いにも、新茶の紅茶ガネッシュでは昨年中に、例年と比較して幾分多めに紅茶を競り落としておりました。
今後はまず、新茶の紅茶秋茶の販売を継続いたします。
秋茶が完売した後、次の新茶が届くまでの期間には、2019年度の新茶の紅茶ストック分を使って、ガネッシュの紅茶として相応しい味と香りをもつ『ガネッシュセレクトダージリンティー』および『ガネッシュセレクトアッサムティー』をブレンドし、販売いたします。
ガネッシュセレクトティー等の販売につきましては、追ってこちらのコラムでご案内いたします。
2. 新茶の紅茶ダージリン・リーフティーの内容量変更
新茶の紅茶ダージリン・リーフティーの内容量を以下の通り変更いたします。
ダージリン・リーフティー小缶60g入り→55g入り
ダージリン・リーフティー中缶115g入り→110g入り
この変更は、主に紅茶葉の容積と缶の容量の不均衡を解消するための対策です。
茶葉はシーズン・茶園・ロットにより、大きさや形が様々です。
ダージリンティーの茶葉は、ねじりが入った独特の形状ゆえ、同じ重量でも茶葉によって容積の差が大きく、特に容積が張る茶葉の場合には、缶に詰めるのがとても大変です。
ひと缶ずつトントンと振動を与え、半ば無理やり缶蓋を閉めていた事さえあります。
ぎゅうぎゅうに詰めるのは茶葉に良くありません。また、一缶ずつ手作業でお茶を詰めている弊社にとってその作業効率の悪さは長年解消すべき課題となっておりました。
さらには近年、ダージリンのティーオークション落札価格が高騰の一途をたどっております。内容量変更は、この状況で値上げをせず引き続き同価格で出荷を続けるための策でもあります。
ご理解の上、ご了承いただけますと幸いです。
尚この変更は2020年7月6日以降の製造分より実施しております。
ご不明点等ありましたら、以下のメールアドレスまでお寄せいただけますと幸いです。
今後とも新茶の紅茶ガネッシュをよろしくお願い申し上げます。
(みなさまの目につきやすい場所に記事を表示するため、しばらくの間この記事の更新日時を随時最新としておりますが、内容に変更はございません。内容変更がある場合には、その都度お知らせ致します。)