阿部耕也の紅茶日記
『小さな喫茶店を開こうよ』 その1

今日から皆様に『小さな喫茶店を開こうよ』講座を勝手気ままに開講させて頂きます。

突然でびっくりさせてしまいますが、『お酒の力』は偉大です。人を楽しませ、悲しませ、勇気を与え、時には人との結びつきを強くし、生活に潤いを与えます。そんなにすごい力を持っているお酒を『家の中』だけで飲んでいるなんて何ともったいない!それは人生の楽しみを減らしています。私が好きな小さな居酒屋にはお酒をもっと活かす染みついている『菌』があります。いつかはそんな小さな居酒屋のお客から店主になってみませんか。短い人生の中で人に従っている立場でいる時間が何と長い事でしょう。だからこそ、今まで頑張ってきた貴方!あなたには是非カウンターの向こうに立ちお客様を喜ばせ、勇気と安らぎを与えて欲しいのです。そして、オーケストラの指揮者の如く店内を豊かなハーモニーで満たして欲しいのです。「そうなりたいとは思われませんか?」思われた方はこの先もお付き合い下さい。思われなかったら『良いお客様』としてこれからも小さな居酒屋に通い続けて下さいね。
さて、小さな居酒屋に必要な物は何でしょう?『やる気』!!これは当然です。次に美味しい手料理、そしてお酒。そう!まずは何と言ってもお酒がないと始まりません。「何にも料理を作れない。」そんな方でも小さな居酒屋の主人になりたいと思ったなら、やることは迷わずにひとつです。それは『自分のお気に入りのお酒を揃えること。』これに尽きます。酒の肴は本物の塩だけで充分です。大切なのは自分が気に入っている『酒』で表現することです。無理をしては長続きしませんから、単純・シンプルな考えからスタートしないとダメですよ。小さな居酒屋を開くのに「まずは場所探し」をしているようでは方向がどんどん狂ってしまいます。
ここから本題。では、小さな喫茶店を開くには「お気に入りのお酒を珈琲や紅茶に替えればOK!」いやいやそれでは済まないとこの私、阿部耕也は思うのです。居酒屋と小さな喫茶店では実は一番大切なところで大きく違っています。小さな居酒屋のメインディッシュは『お酒』。小さな喫茶店ではこれが『珈琲あるいは紅茶』になります。さて、この両者の大きな違いはお酒は飲むほどに酔いがまわります。一方珈琲紅茶は飲むほどにハッキリしてきます。では、この場合のハッキリとは何でしょう?簡単にいえば美味しいと感じることやほっとした気持になれることが、オーナーとの会話だったのか、紅茶そのものが美味しい上にリラックスさせる効果もあったのかがお客様には分かっているということです。つまり『酔わせて満足させる』という奥の手が使えないのです。珈琲や紅茶はその点がとても厳しいのです。厳しい上に丹誠込めて作った手作りのケーキを添えても1000円頂戴する事はなかなか難しいことです。
今日はひとまずここで。この先まだまだ続きます。