阿部耕也の紅茶日記
『小さなティールームを開こうよ』その13
「誰かいること」ってとても大切です。
ティールームを開いたら当然迎える側の立場になるわけです。ですからこの際の「誰か?」は貴方(貴女)とスタッフのことです。1.5人でも2人でも構いません。一日に3~4時間でも作業をしながら気軽におしゃべりの出来る相手がいたらいいのです。
「話し相手ならお客様で充分!一挙両得!」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、殆どの場合、迎える側がたった一人だと毎日の悩みが解消されずに少しずつ溜まっていってしまいます。深くなったその悩みをもしお客様に相談したら、勿論それは受け止めてもらえるでしょうし、返答もすぐに返ってきて、その場は盛り上がるでしょう。しかし、しばらくすると今度はお客様の方から愚痴がこぼれ始めます。これを無下に断るわけにもいかず、いつの間にかそんな会話が漂うお店になってしまうのです。このウサをお酒で洗い流すというならこれはこれで分かりますが、ティールームには似合わないのがこの愚痴と悩み相談ってやつです。
そんな空気を作らない為にも迎える側はしっかり自分自身で悩みを燃やし尽くし、店内ではいつもHAPPYな空気を保っているのが理想です。その為にも気の置けない相棒が必要なのです。勿論、一人では不便な事もたくさんありますが、かと言って、理由無く2.5人、3人とスタッフを増やす事には不賛成です。