阿部耕也の紅茶日記
『小さなティールームを開こうよ』その16
私自身のことです。
私はガネッシュのティールームオープン時に半年間だけティールームに立った事があります。それ以後は新しい紅茶やケーキのメニューの開発をしたり、スッタフに仕事の指示はしておりましたが実際にティールームに立つことはありませんでした。
私の仕事のメインは紅茶の輸出入に関わる一切と紅茶講座の講師、他に建築コーディネーターの仕事に携わっていますので、その仕事に忙しく動き回っておりました。つまりティールームの事はスタッフに殆ど任せっきりで週に何度か顔を出してはお茶を飲んで帰るという『よくある経営者』でした。
(株)ガネッシュは1983年5月に創業し、20003年5月に満20歳を迎えました。そこで私は20年目の一区切りとして、仕事のあり方を色々考えてみました。そのひとつとしてティールームに一人のスタッフとして立ち、お客様に一杯一杯の紅茶をお立てしてみることを決めました。
果たしてお客様は新茶の紅茶とティールームにどんな印象を持たれていらっしゃるのだろうか?現実にどの様な空気が店内で作り出されているのだろうか?という事を直に知りたかったのです。
長い間ティールームで直接お客様を迎えることは無くともティールームの業務については全て把握していたので新しくお店を持ちたい方やこれまでのメニューを大幅に変更して紅茶を中心にしたメニュー作りを希望されている方へのご指導、アドバイス等は自信を持ってご相談」にのっておりました。
さて、お店に立つことを心に決め、一年間のスケジュールを大幅に調整していちスタッフとしてお店に立ち始めたのは2003年1月からです。月に10日程ティールームに立ちティールーム内の仕事を余すことなく把握しました。これはこれまで気づかずにいた経験をする事で初めて確認出来ることの連続でした。毎日毎日が真剣勝負で何よりやることの多さに驚かされました。ティールームの業務から離れていた溝はあるところでは深く、あるところでは離れていたからこそ見えていた事も確認できました。何れにしてもこの経験からこのページをご覧いただいている方へお役に立てる情報をひとつでも多く引き出して発信出来ればそれで幸せです。