阿部耕也の紅茶日記
『メアリルボーン梅田店』訪問記

『MARYLEBONE 梅田店』店長の片岡富総さんは私の紅茶の優等生のお弟子さんです。理解度が高いだけではなく創作力にも優れておられ、私の方が彼女のアレンジ(紅茶やケーキ・メニュー作り)からヒントをいただく事も多々あります。片岡さんはこれまで仙台に7回も足を運ばれ、その都度私とマンツーマンの紅茶講座を受講されて多くの事を学ばれています。
その片岡さんが店長を務める『メアリルボーン梅田店』は梅田駅から徒歩5分、ホワイティうめだ地下街にあるテーブル数7、席数16の小さなティールームです。ガネッシュティールーム定禅寺通店とほぼ同じ規模です。
店内に入ってまず驚いたのは、とにかく活気に満ち溢れていることです。『やわらかい・穏やか・静か』がテーマの新茶の紅茶がこの様な派手な演出でも充分に通用する事にびっくりしました。否、そんなマイナスを感じさせる表現はこの場合ピタリときません。
新茶の紅茶が活き活きと活躍!その新鮮さがお客様とスタッフを元気モリモリにしているのが分かりました。
私が育てた新茶の紅茶が私の想像を超えた舞台で輝いているのを目の当たりにして驚きと共に感動を覚えました。とにかくお店が活気に満ち満ちています。もしやこれが大阪マジック!?
メニューは紅茶中心に17種類、他にも飲み物がありますがご注文の殆どは紅茶です。手書きのメニューには細やかな解説が付いていて心遣いが読みとれます。ケーキの種類や食事のメニューも充実しており、人気はキッシュプレート、サラダランチ、スコーン、カボチャのタルト、日替わりシフォンケーキ、季節のタルト等々・・。この小さなお店の小さな厨房で実に10数種類のケーキが手作りされています。とにかく品数が多いのにはびっくりです。スタッフの人数、お店の忙しさ、こなしている仕事の量等から推測して片岡さんはかなりの時間この仕事場で過ごされているようにお見受けしたので、いくつか質問をしてみました。

笑顔のお二人 手前が片岡さん

阿部:「どうしてこんなに頑張れるのですか?」片岡さん:「そんなに頑張っていると思ってないです。毎日楽しいです。自分の考えた事と努力が受け入れられて、それがお客様との会話から感じられた時が幸せなんです。」とさらりと素晴らしい答えが返ってきました。片岡さんは新茶の紅茶そしてガネッシュティールームのメニュー構成から多くを吸収され、ご自分なりのアレンジを加えてこの『メアリルボーン梅田店』の空間を独特なものに作りあげられました。それはこの私がこれまで想像しなかった新茶の紅茶とそれを取り巻くたくさんの要素、お店の雰囲気との素晴らしいハーモニーを生み出していました。
このページをご覧下さっている皆さんの中に『メアリルボーン梅田店』を訪ねてみたいと思われた方もいらっしゃると思いますが、そんな方は是非岡山の『ティールームカメリア』も訪ねてみて下さい。対照的とも言える2つの個性を味わっていただきたいと思います。
『メアリルボーン梅田店』訪問記には続きがあります。次回また・・。