阿部耕也の紅茶日記
定禅寺通店改装
定禅寺通店の三回目の改装が始まりました。20年前にここでティールームを始めた頃にはまだ嫌煙権を唱える人は少数派で、「煙草が吸えない喫茶なんてお客さんが来るかしら?」と当の本人達はもちろんまわりにも心配されたものでした。それでも禁煙マークを看板に貼りテーブルにも置き、「ここは煙草の吸えない紅茶の店です」と主張し続けてきました。あからさまに「えっぇ??」という顔で、座った席を立たれるお客様も数え切れない程でした。が、今や、食べ物やさん、喫茶店では全席禁煙にしているが当たり前で、テーブルに灰皿を置いてある所は珍しいくらいです。正当な考え方をする『時代の少数派』が多数派に移行するには随分長い時間がかかるものだなあとしみじみ思います。
とこんな話をするはずではありませんでした。話は定禅寺通店の改装についてでした。
定禅寺通店を白を中心にした内装に変えて丸8年になりました。禁煙ですから白い壁もくるっと一回り見回す分には充分白さを保っています。が、よーく見ると気になる部分が出てきました。「よし!この際思い切って改装!そしてメニューも一新しよう!」という事に話はあっさり決まり、昨日から改装が始まりました。
今度はミルクティーに近い色の塗り壁でパテで模様を入れます。テーブルと椅子も入れ替えてもっと落ち着いた時間を過ごしてもらえるように心掛けました。
そして、一番町店で好評のカレーをメニューに加えてガネッシュのカレー粉の魅力も存分に味わってもらえるように考えました。
『定禅寺通店では静かにお茶を・・』という私達の思いがありましたが「ケヤキ並木を見ながらカレーを食べたい」というお客様の声に背中を押されて、カレーもメニューに加える決意をしました。
食器もウェッジウッドからローゼンタールのカップとロイヤルコペンに一新します。
新装開店は23日(日)です。ご期待下さい。