この時期になりますと新学期の準備に忙しそうにしておられる晴れやかな家族で仙台の街があふれかえります。
仙台は『学都仙台』と言われたくさんの学舎が集まっております。
2月に入ると制服を着たお嬢さんとお母様、またはお父様、組み合わせは様々ですが大きな荷物を抱えてティールームにお見えになられる方がちらほら。
私には一目で「あ～受験だ～」とその心労を昔の自分と重ね合わせてお察しすることが出来ます。何となく緊張感のあるそのお席にお茶をお出しする時に「受験ですねぇ」「落ち着いて実力を発揮して下さいね」とお声掛けします。お帰りの際にはクッキーを差し上げ「これをノートやペンケースに貼ってください」とガネッシュの丸シールを差し出します。「ガネッシュは学問の神様なんですよ」と言うと怪訝そうな顔が一瞬でパーっと明るくなり親御さんもニコニコ顔になります。
「家でもこれをいろんな物に貼って御利益がありましたよ」とつけ加えるともっともっと明るい顔になりだんだん背筋が伸びてきます。
エレベーターまでお見送りする時には満面の笑顔になります。
こんな小さな出来事が自信に繋がったんでしょうか、本日は合格の報告に訪ねて来て下さったご家族が2組もいらっしゃいました。
「お陰様で合格しました」
会話の弾んでらしたこのお席は家族4人でいらして新学期のご準備。「仙台に来たら必ず寄ります」とお約束されてお帰りになられました。

店主としてとても幸せな瞬間です。　　　　　　Ｒ記