インド紅茶研修(夏期編)No.2
さて、今回の旅は茶園を見る事……だけではなく、ガネッシュ創設からずっとお世話になっている会社を訪問する事も大きな目的でした。オークションで競り落とした紅茶が30年間無事にガネッシュに届くのもこの会社のおかげ。ということで、しっかりとアポイントメントを取ってお邪魔させて頂く事になりました。オフィスに着くと、社長さんが待っていて下さいました。
すっかり焼けてしまって、なんだか顔までインド風味になってしまっております。
今回は我が社の専務と新入社員が同行していたので、実は内心「でっかいミスはしませんように……」と、非常に緊張しておりました。
メールでは何度かやりとりをさせて頂いたのですが、実際に社長さんとお会いするのは初めてだったのでとても緊張しました。とても穏やかなやさしい方で、私の”Jinglish”(日本語英語)を丁寧に聞いてくださいました。
会合の翌日はバイヤーとしてオークション参加と、巨大なテイスティングルームでのティーテイスティングをしました。今回オークションとテイスティングルームを案内してくれるのはなんと30年前に社長がテイスティングを指導して頂いた方です。社長の留学から30年の時を経て、私もオークションとテイスティングの指導して頂くのは非常に感慨深いものが有りました。
オークションセンター。昨年もこの場所を訪れたのですが、今回は何か違う感覚というか、もっとしっかりと「オークションに来ているんだな」という事を実感しました。
今回はダージリンのオークションにみっちりと参加しました。ただ、1stと2ndの端境期に当たっていたのでいつもより取引量は多く無かったとのこと。それでもこの一日で、しかもダージリンだけで130単位(1単位100kg程度)を越えるお茶が競り落とされていました。
オークション会場にて。バイヤー席に座るのは初めてだったのでとても緊張しました。
オークション開始。こうやってバイヤーの人々が直接会場に来て競りを行うのはダージリンのオークションのみとなってしまいました。社長さん曰く「コンピュータ取引は直接行かなくても良いから楽だけど、やっぱり直接競り落とすのに比べると興奮度合が全然違うよ」とのこと。確かにどんどんと出品される茶の値段が競り上がり、声とハンマーの音が響く光景は独特の興奮が有りました。
オークションの実際の取引についてテクニックを教えて頂いているところ。非常に詳しく説明してくださり、素晴らしい勉強をすることが出来ました。
オークション中といえども途中でチャイとビスケットが配られ、緊張の中にもほっと一息。
CTC茶(旧アッサム茶)のオークション会場。今では完全自動化(コンピュータ化)されてどこからでもアクセスできる為に、オークション会場は静かです。当然、落札に伴うハンマーの音も無くなりました。
さて、しっかりとオークションの勉強をしてからはテイスティングの時間です。フロアの半分を占める広いテイスティングルームでテイスティングを勉強しました。
テイスティングの説明を受けているところ。今回は40種類程度の紅茶をテイスティングしました。ちなみに通常は一人で一日に200種類以上テイスティングするそうです……
テイスティング中。部屋そのものが濃厚な紅茶の香りで満たされているので、香りをリセットしながらテイスティングしています。これは一般的なやり方ではなく、個人的な癖です。何だかこうして見るとちょっと恥ずかしいですね(苦笑)。
非常に貴重な情報を惜しげも無く教えて頂けることに感激!でした。
全員で記念写真。有り難うございました!
ABE YUHO 記