スリランカ紅茶研修(初めてのスリランカ)No.1
もうすっかり晩秋と季節が変わった今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。5月のダージリン視察に続き、9月にインドと並ぶ茶産地、スリランカへ行って参りました!
スリランカとインドはどちらも世界に名だたる茶産地ですが、スリランカとインドの茶生産には実は大きな違いが有ります。
インドは国内消費向けの紅茶も多いのですが、スリランカは茶生産のほぼ全てが海外輸出。なんと生産量の95%が輸出向け、国内消費向けは5%のみということです。そしてスリランカではこの紅茶の輸出により外貨の約15%、そして雇用の約10%が賄われています。
「一種類の農産物だけで国が傾くか潤うかが決まるくらいの外貨が左右される」
これはスリランカの非常に大きな特徴です。それだけにスリランカ政府も紅茶に関しては非常に敏感で、後述する政府の紅茶局の方も非常に強いアピールを心がけていると強く話されていました。
さて、スリランカの紅茶生産は大きく分割すると標高によって3種類の地域に分かれます。
1、High grown tea、1200m以上の土地で作られる茶が分類されます。(ウヴァ、ヌワラエリア、ディンブラ)
2、Medium grown tea 約600m~1200mで作られる茶が分類されます。(キャンディ)
3、Low grown tea 600m以下の低地で作られる茶が分類されます。(ルフナ)
今回はキャンディ、ウヴァ、ルフナの農園を訪れ、その3種類全てを体験する旅となりました♪
おなじみ成田空港。スリランカは直行便で約9時間。非常に快適な空の旅になりました。わくわくし過ぎて寝不足という初歩的なミスのために既にやや疲れ気味の顔です(苦笑)。
コロンボ空港。非常に清潔な空港でした。空港ではスリランカで国際クリケット大会が開催されるということでその告知が盛んに行われていました。
ホテル内にもティーショップがあり、そこで数々のメーカーの紅茶が売られています。
せっかくなので、ということで店員さんと記念写真。スリランカの人達は写真を撮る際に日本人のように控えめにはにかむのが印象的でした。
(インドだと「おい、俺と写真撮れよ!」と強引にそのまま肩など組みながらなぜか私のカメラの写真に収まり、満面の笑みで去って行く……まさに神秘の国???インド、とは大違いです)
スリランカに着いてまず最初に向かったのは果物屋さんでした。そこで驚いたのが果物の種類の豊富さ!雨があって高度差があるスリランカでは多種多様な果物が取れるようで、目を奪われるような鮮やかな色の果物が多数有りました。
南国名物ココナッツ。当然頂くことに。スリランカで飲むココナッツジュースはよくありがちな青い風味が全く無く、非常にすっきりとしていてポカリスエットのようでした。特に水が合わない国の場合はココナッツジュースは非常に安心で貴重な水分補給手段になります。ありがたやありがたや。
スイカ!これも安心できる水分補給手段になります。私はスイカが大好きなので、毎朝ホテルでスイカを「飲んで」(インド・スリランカのホテルではスイカジュースが非常にスタンダードに朝食に出てきます)水分補給をしていました。日本のすいか程甘くなくすっきりとした風味な事に加え、不足しがちな食物繊維も取れるのでとってもお勧めですよ!
パイナップル。日本によく有る物と違って非常に細長い形をしています。一説に寄ればパイナップルは緯度が南に行く程甘くなって北に行く程酸っぱくなるのだとか。日光の関係なんでしょうか?
右下に写っているのがスリランカ独自の果物ウッドアップル。アップルと言いつつも石のような皮を開けると南国独特のねっとりとした感触の酸味のある果肉が出てきます。ちなみに、個人的にはう、うーんといった感じでした(苦笑)。しかし、スリランカに行った際には是非一度体験して頂きたい味です。確実に思い出には残ると思います(笑)。
さて、私が次に向かったのは紅茶博物館です。
博物館へ到着!
スリランカ紅茶の父、ジェームステイラー。後ほど彼が開いたLOOLECONDERA茶園を訪れる事となりました。
博物館の職員と記念写真。後ろに移っているのは巨大なベルトです。エンジンで動かした動力を各部へ伝えていきます。
古いローリングマシン。現在の物は上下の皿が同時に動くダブルアクションタイプの物が多いですが、これは上の皿だけが動くシングルアクションタイプ。
機械を象が運ぶというウソのような本当の話。世の中に最初に機械が有るはずは無いので考えてみれば当たり前なんですが、こうやって写真で見るとなかなか信じられない光景です。(昔の写真は撮影までにとっても時間がかかるはずなんですが、象も頑張って何分も動かなかったのでしょうか?)
ジェームステイラーが生涯使い続けたというお皿。非常に大きな人だったんですが、実は結構メルヘンな言葉も残しているという色々な面もあったようです。